こんにちは、「相続コンサルタントしゅくわ事務所」代表の宿輪です。
弊所は、開業以来相続専門の事務所としてたくさんの相談者の方からお話を聞いてきました。相続は、すべての人が当事者となる法律行為ですが、その内容を知る人は少ないのが現実です。知らないがゆえに、相続時にトラブルとなり、最悪の場合は親族間に遺恨を残す「争族」となってしまいます。
少しの知識があれば、トラブル発生となる前に対策が可能となります。「相続ワンポイント」では、皆さんに知っていただきたい相続の知識をランダムに解説しています。100を超えるタイトルがありますので、ぜひお役に立ててください。
弊所では、民事信託(家族信託)も積極的に取り扱っています。遺言などこれまでの民法では解決できなかった問題がクリアにできます。☞に小冊子ダウンロード版を用意していますのでご利用ください。
弊所の活動内容を、スライドを使って説明してみました。☞のユーチューブ動画も見ていただけると嬉しいです。
では、ワンポイントをどうぞ!
相続時精算課税制度の損得
相続時精算課税制度は、2500万円までの生前贈与を贈与税非課税として、相続発生時に相続税を課すものです。税率の高い贈与税がなくなり、税率の低い相続税で計算されるメリットがありますが、基本的に相続税の節税にはなりません。
しかし、使い方によっては相続税の節税効果があることもあります。
相続時精算課税制度の概要
特定贈与者(相続時精算課税制度を利用する贈与者)
贈与年の1月1日時点で60歳以上
特定受贈者(相続時精算課税制度を利用する受贈者)
贈与年の1月1日時点で20歳以上
適用対象財産
種類、金額、回数に制限はない
贈与税の計算方法
贈与額から2500万円を控除し、控除後の金額に一律20%の税率を乗ずる
相続時精算課税制度適用後の暦年課税
特定贈与者からの贈与は、暦年課税による贈与はできない。
相続発生時
相続時精算課税制度を適用した贈与財産を加算して相続税を計算。
支払った贈与税は相続税額から控除し、相続税額より贈与税が多い場合は差額が還付される。
相続時精算課税制度のメリット
①相続税がかかるほどの財産がない場合、早期に多額の財産を非課税で贈与できる。
贈与税の計算では、2500万円の特別控除を差し引くことができるので、まとまった金額の贈与でも贈与税がかからない。
②不動産や株式等、賃料や配当などに利益が発生する財産を贈与した場合、その利益は受贈者が得ることになる。これにより、被相続人の財産の増加が抑えられ、間接的に相続財産を少なくする効果がある。
③贈与財産は、相続時ではなく贈与時の評価額で計算されるため、将来値上がりが期待できる財産を贈与すると、何もせず相続する場合に比べ相続税の課税価格が抑えられる。(逆に値下がりした場合は、課税価格が大きくなる)
相続時精算課税制度の注意点
①相続時精算課税制度を利用して贈与した不動産は、「小規模宅地等の特例」を併用できない。
②価格が変動する財産が、贈与時より相続時に値上がりするかどうかを判断するのは難しい。
③不動産投資により賃貸物件を建設し、贈与した場合受贈者に経営リスクも移転する。
④孫への贈与を検討する場合は、「教育資金一括贈与」などとの比較検討が必要。
⑤一度、相続時精算課税制度を選択すると、暦年課税制度は利用できなくなる。
⑥相続時精算課税制度を利用して孫への贈与をした場合、相続税の2割加算の対象になる。
相続設計をするにあたっては、暦年課税による贈与をコツコツ続ける方がメリットがあるケースも多いので、慎重に検討する必要があります。
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